小売業月次売上高レポートvol.51
6月小売全体は増収が続くも、コロナ前比ではマイナス幅拡大
Hidden Gemsでは、上場企業を中心に月次売上高の開示がある小売業の既存店売上高、客数、客単価を毎月集計し、「小売業月次売上高レポート」と題して、毎月こちらにてご報告いたします。より詳細なデータや概要にご興味のある方は「お問い合わせ」までご連絡ください。
なお、2020年の既存店売上高は新型コロナ感染症の影響による異常値で、2021年の同会社発表伸長率から実態を把握することが難しいため、実態に則した修正を行っております。新基準の詳細につきましては、本レポートの末尾をご覧ください。
図表1:サブセクター別既存店売上高前年同月比伸び率(単純平均)(直近月降順、%) 6月降順
出所:各社データよりHidden Gems 注:通販セクターは既存店売上高開示企業がないため、全店ベースでの数値を採用。上記単純平均値には、通販以外の一部企業で既存店売上高の開示がない企業の値を含みません。注:新型コロナ感染症の影響で既存店売上高の振れ幅が大きい事から、より実態に近い数値に修正する為、2021年1月より会社開示数値を弊社新基準で表示しております。
22サブセクターのうち、プラスは15サブセクター:
6月の小売業合計既存店売上高は、前年同月比7.8%増、うち純小売りは3.5%増、外食は17.3%増。プラスのサブセクター数は、全22サブセクター中15となり、同2019年対比では8サブセクターとなりました。
天候要因は、東京都では、降雨日数が前年同月比6日減(16日)、最高気温平均値27.6℃(前年同月比+0.3℃)、最低気温平均値19.6℃(同+0.2℃)となりました。月の前半は、全国的に気温が低く、関東甲信越地方をはじめ各地で梅雨入りが発表されましたが、低気圧や梅雨前線の影響を受けにくく降雨量は少なくなりました。後半は、梅雨前線が北上し、観測史上最も早い梅雨明けが全国各地で発表され、東京では太平洋高気圧の影響で月末にかけて35℃を超える日が6日間も続くなど記録的な酷暑となり、夏物衣料など季節商材が好調でした。
曜日回りによる土日祝日の前年同月と同数。データ集計企業数は、204社(純小売り139社、外食65社)でした。
サブセクター別伸び率:
前年同月比での上位3サブセクターは、居酒屋(30.1%増)、ファミリーレストラン(20.9%増)、通販(17.7%増)。下位サブセクターは本・CD/DVD販売/レンタル専門店(8.1%減)、家具・ライフスタイル型専門店(7.1%減)、ホームセンター(3.0%減)となりました。
弊社では、小売業のより詳細なデータ分析を多数行っております。ご興味のある方は「お問い合わせ」までご連絡ください。
既存店売上高・客数・客単価前年比3ヶ月移動平均値の推移:
図表2:既存店売上高・客数・客単価前年比3ヶ月移動平均値の推移(%)
出所:各社データよりHidden Gem
2021年1月から採用する新基準概要:
図表3:既存店開示数値の弊社新基準について
出所:Hidden Gem作成